今回はいよいよ、前回作った自作木製ケージのレイアウトを行います。

擬岩バックボードと流木、サンドマット(床材)や天然石を使い、今まで以上にワイルドで野性味あるオシャレなケージにカスタマイズしていきます!

この記事では、レイアウトに使う道具・飼育設備・フトアゴヒゲトカゲ2匹分のレイアウトを順に紹介しています。
目次
フトアゴケージのレイアウトを整えよう

レイアウトするケージはアンティーク塗装しているため、すでに雰囲気がありますが、ここからさらにカッコよくしていきますよ!
床材(サンドマット&ペットシーツ)
床材には「サンドマット」と「ペットシーツ」を使います。
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まずサンドマットをケージに合わせてカッティングしていきます。
サンドマットは裏地がスポンジ製のため、ケージのサイズに合わせてカッターで簡単に調整出来るのも魅力です。

床材の設置が完了。色々な床材を試しましたが、やはりサンドマットは素晴らしい床材です。
砂に比べ誤飲の可能性が低く、私的に重要視する見た目も「砂漠」っぽさを簡単に再現できるため、これだけでもワイルドなレイアウトになります。
なおペットシーツはバスキングストーンを設置するときに敷きます。
擬岩バックボード&流木

次に今回のケージレイアウトの要となる「擬岩バックボード」を設置します。
バックボードが直接フトアゴヒゲトカゲの生活にプラスになるわけではありませんが、立体行動や登ったりするので運動不足が解消されるだけでなく、さらに脱皮中は自分で体をこすりつけるので脱皮が失敗なくスムーズにいきます。

バックボードを設置するだけで見違えるほどレイアウトが良くなりました。サンドマットとの相性もバツグンで、フトアゴが生息するオーストラリアの砂漠っぽくなりました。
流木一体型のバックボードにしたことで、より野生の環境に近づいたと思います。

「擬岩バックボードなんて普通用意出来んだろ!いい加減にしろ!」
という方もいると思いますが、作り方さえ知れば誰でも簡単に自作できます。

このバックボードは私が初めて作った物ですがそれなりのモノに仕上がっていると思います。
このようにバックボード一つでワンランク上のレイアウトを作り出すことが出来るのため、気になる方は「擬岩バックボードの作り方」をご覧ください。
溶岩石プレート

次にバスキングスポット周りのレイアウトを整えます。まずフトアゴヒゲトカゲがお腹からも温まれるように溶岩石プレートを設置。
溶岩石プレートはレイアウトをワイルドにしてくれるだけでなく、温度が40℃前後まで素早く上昇してくれます。
メタハラの熱不足も相まって、我が家のフトアゴケージには手放せないバスキングストーンです。
バスキングストーン

仕上げに溶岩石の上にバスキングストーンを設置すれば、バスキングスポットのレイアウトは完成です。
ベビーのケージには大きさに見合う「龍王石」をバスキングストーンとして設置しました。
今まで「木化石」をバスキングストーンとして使ってきましたが、今回から龍王石を実験的に導入しました。
表面が黒く温まり易いようで、今後の経過次第では「龍王石」に切り替えるかもしれません。

くりとり氏のケージにはいつもの特大木化石をバスキングストーンとして設置。
フトアゴのバスキングストーンはレンガなどの選択肢もありますが、レイアウト効果と性能を天秤に掛け天然石を使っています。
レイアウトを重視したい場合、天然石をバスキングストーンにすることをオススメします。

なおフトアゴの糞がバスキングストーンに付くことも稀によくあるため、いくつか変えの石を持っておくと良いでしょう。
飼育設備を整えよう
レイアウトは完成しましたが、このままではフトアゴヒゲトカゲが暮らすことは出来ません。
最後の仕上げにバスキングライトなどの「飼育設備」を整えていきます。
バスキングライト&紫外線ライト

今までフトアゴのバスキングライト&紫外線ライトには「ソラーレUV」というメタルハライドランプ(メタハラ)を使っていました。
しかし、現状中古でしか買えないこと・温度(熱量)が足りずバスキングストーンが温まりづらいこともあり、新しいメタハラの購入を検討していました。
- Qメタハラとは?何が違うの?
- Aメタハラとは「紫外線ライトとバスキングライト」が一体型になったモノであり、紫外線照射量が多くフトアゴなど、紫外線を多く必要とする爬虫類に最適なライトです。
さらにライト1つで完結し金網に置ける為、ケージ内がスッキリしレイアウトがより際立ちます。

そして新しいフトアゴベビーをお迎えしたことを機に「ソーラーラプター」というメタハラを導入しました。
熟練の爬虫類飼育者からも評判が良く、これで温度もキープ出来るようなら全てソーラーラプターに買い替えてもいいかもしれません。

実際に設置してみるとこんな感じ。大きさと高さはソラーレUVとほぼ同じで安定器も1/4程度のサイズなので非常に優秀ですね。
ソラーレUVとソーラーラプターを比較するのにとても参考になったサイトを貼っておきます。
暖突

暖突はケージ全体素早く温めてくれるだけでなく、保温球と違い電球切れも無いので優秀な保温器具です。
厚みもなく圧迫感がないのでレイアウトを邪魔しないのもいいですね。
保温球

私は電力面や安全性、見た目などで暖突をメインとして使っていますが保温球も設置しておきます。万が一暖突が壊れた時のピンチヒッターになってくれます。
しかし、東京は真冬でも両方フル稼働することは滅多にないので正直微妙なところ。

もちろん保温球にもメリットはあります。暖突がケージ全体を暖めるのに対して、保温球は寝ているフトアゴ周辺を局所的に温めることが出来ます。
なお保温球は生体に近づけ過ぎないようにしましょう。
ガラス面に反射した自分を敵だと思い飛びかかる個体もいるそうで、表面(70℃前後)に触れれば火傷する可能性があります。
そのため一度試運転を行い飛びつくか確認し、シャトルなどを使い安全対策を行いましょう。(我が家のフトアゴは飛びついたことはありません)
綺麗なケージですね(^_^)参考にさせていただきます(^^ゞうちはケージが60✕45で小さいのですぐ保温球に飛びついちゃって( •́ •̀ )
— hiro (@hiro66422658) 2018年8月15日
タイマーサーモ

次にタイマーサーモを取り付けるためのフックをドライバーで固定します。
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それにサーモを取り付ければ完成。ケージ内温度も28℃に保てておりいい感じです。
今まではビバリア製のものを使っていましたが、ケージを自作したことを機にジェックス製に切り替えてみました。
コチラは昼と夜の「最低温度」をそれぞれ設定出来るため、より自然の環境に近い環境を作り出せます。
温度計

最後にケージの中間に「温度計」を設置しておきます。
一番涼しいところをサーモスタットで計測し、中間を温度計で図ることで「温度勾配」の管理をします。

我が家のケージでは画像のように温度勾配を付けることで、フトアゴがより活発に動ける環境を作っています。
ブラインド(暗幕)
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今まで夜間は暗幕を使いトカゲが安眠出来るようにしていましたが、遮断性や手間を考え、今回から「ブラインド」を導入します。

取り付ける作業はインパクトドライバーを使えば簡単に行えます。

「ブラウン」のブラインドを選んだのは大正解でした。自作ケージともマッチし、オシャレなカフェのようなレイアウトとなりました。

ブラインドの角度を変更することで、紫外線ライトを隠したりも出来るのでレイアウトをスタイリッシュにも出来ます。

完全に閉めれば完璧な暗幕になり、フトアゴヒゲトカゲの安眠を妨げず生活リズムがズレることもなくなるでしょう。
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タマキソさんのケージレイアウト
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それでは完成したレイアウトをみてみましょう。
まずは爬虫類イベントにてお迎えしたフトアゴベビーこと「タマキソさん」のケージレイアウトから。
お迎えしたベビーやイベントの様子は下の記事をご覧ください↓

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タマキソさんのレイアウトはこの子にとって何もかもが巨大です。

フトアゴヒゲトカゲは非常に成長速度は早いため、ベビーに合わせてレイアウトを作っても、あっという間に小さくなってしまうからです。

初めこそ大きなケージと擬岩バックボードに困惑していましたが、数日もしないうちに馴れていき…

どうやらミニ高台が気に入ってくれた様子。どんな子で使えるようにと自作しましたが、ここまで気に入ってくれるのは嬉しい限りです。
ケージ内を暴れて疲れると大抵この場所で下界を監視しています。


暑くなると擬岩の陰で涼んだりもしているようでした。
くりとり氏のケージレイアウト
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くりとり氏のケージはバックボードと流木を使い、より立体行動が出来るレイアウトにしました。

流木から擬岩へ登ることは稀ですがちゃんと使ってくれているようです。

さらに前回「擬岩シェルター」を自作して以来、実はシェルターに隠れるのが好きだったことが判明したため、急遽作ったシェルターもしっかり使ってくれました。


一通りのことをやり、バスキングにも飽きると頂上の寝床でボケっと下界の監視します。
くりとり氏もタマキソさんもバスキング以外は高所に行きたがることから、やはりフトアゴヒゲトカゲは高い所を好むのだと確信しました。

そして通気性の良い寝床を大変気に入ったらしく、いつもここで就寝します。
まとめ

長かった木製ケージの自作もこれにて連載終了です。
フトアゴヒゲトカゲのケージレイアウトはとても奥が深く、それぞれ性格で使われ方もまったく違います。
これからタマキソさんの成長と共に、どんな風にレイアウトを使っていくのか今から楽しみです。
なお我が家のフトアゴの日常やショートムービーは「Twitter」でご覧になれるので、是非チェックしてみて下さいね!


