DIY

いざ組み立て!爬虫類用の自作木製ケージの簡単な作り方②

爬虫類用の自作木製ケージ

前回は「自作ケージの設計図の作り方」についてご紹介しました。

その設計図を元に、塗装から組み立てまでを一気にやっていきましょう。

これから爬虫類のためにケージを自作しようと考えている方のために、手順やコツ・簡単な作り方を丁寧に解説していきます。

あわせて読みたい
爬虫類用自作木製ケージの設計図の作り方
全てはここで決まる!爬虫類用自作木製ケージの設計図の作り方①爬虫類の自作木製ケージの簡単な設計図の作り方と書き方をご紹介します!...

まずは作る手順を考えよう!

自作ケージの設計図

今回自作する木製ケージは幅90が連結した形になるため、H163cm×W181cmと非常に大型となり作る手順をしっかり考えることが重要になります。

熟考の末、自作する手順は以下のようになりました↓

自作する手順と作り方
  1. 木材のヤスリ掛け
  2. 木材の塗装
  3. ケージの土台と基礎を作る
  4. 擬岩バックボードを作りはめる
  5. ケージの本体部分を組み立てる
  6. 完成

③と④以外は通常通りの作り方ですが、擬岩バックボードをはめ込むサイズの都合上収納と本体を分けて作ることになりました。

また並行して作る擬岩バックボードの作り方は別途記事で紹介していますので、今回の記事では省略しています。

あわせて読みたい
爬虫類用の擬岩バックボードの作り方
【作り方】モルタルで爬虫類の擬岩バックボードを自作しよう!③この記事では爬虫類用の擬岩バックボードの作り方を1から10まで丁寧に解説しています。...

それではさっそく自作ケージの簡単な作り方をみていきましょう!

木材を塗装しよう!

前回解説した通り、家具と言っても遜色ない大きさとなるためオシャレな雰囲気となるよう「木材の塗装」を行います。

塗料は「ワトコオイル」と「ブライワックス」を重ね塗りします。

ワトコオイルで木目を強調させ深みを出しつつ、ブライワックスで木材に膜を作ることで耐水性と劣化耐性付与させます。

手間は二倍ですが2つの塗料いいとこ取りが出来、時間を掛けるだけの価値があります。

塗装に使う塗装マスクと防塵メガネ用意した塗装マスクと防塵メガネ

集成材のヤスリ掛けと塗装にあたり、塗装マスクと防塵マスクを用意しました。これで木クズが肺や目に入らず、塗料の強烈な臭いを対策します。

参考:「爬虫類ケージの自作に必要な工具

あわせて読みたい
木製ケージの自作にオススメの工具
爬虫類の木製ケージを自作するために必要な工具と材料爬虫類のために自作ケージを作ってみたけど、工具とか揃えるの大変そう…なんて思っていませんか? 木製ケージの自作に必要な工具を全部詳しく教えちゃいます!...

ヤスリ掛け

今回の爬虫類ケージには2100mm×500mmのパイン材の板を8枚使うため、ヤスリ掛けも膨大な時間が掛かると思いマキタの「電動サンダー」を購入しました。

マキタは値段こそ高いものの職人御用達の信頼あるブランドで、私は可能な限りMakita製品で統一する位オススメです。

マキタの電動サンダーで塗装前にヤスリを掛けるマキタ 仕上サンダ BO3710

ヤスリは240番を使い木材の表面を整えます。

ヤスリ掛けし表面のムラを無くすことで、塗料が浸透しやすくなり色ムラが発生しづらく仕上がりが段違いに良くなります。

塗装前にヤスリ掛けした木材を拭く木くずを拭き取る

ヤスリ掛けを終えたら表面に付着した木くずを「ウエス(布)」で拭き取りましょう。

木くずをしっかり拭き取らないと塗装後ザラつきが出来て美しく仕上がりません。

ワトコオイルで下塗り塗装

次にワトコオイル(色:ミディアムウォルナット)で塗装していきます。

ワトコオイルのミディアムウォルナットでパイン集成材を塗装塗装のコツ:木目に沿って薄く塗る

塗装のコツは刷毛(ハケ)から液垂れするほどワトコオイルを付けず、塗料入れのフチで液を絞ってから塗ること。

ワトコオイルは木材に染み込んでいくため、一度に多く塗ろうとした場合一部分だけが濃くなり色ムラが出来てしまいます。

自作するケージの雰囲気を考慮し、かなり薄く塗っていますがワトコオイルの量を調整することで濃淡の調節が可能です。

ワトコオイルを乾燥させウェスで拭き取る15分~30分乾燥させ拭き取る

塗装後15分~30分程乾燥させたら一度ウエスで拭き取ります。

この作業は染み込みきらなかったワトコオイルや、木材内部から浮き出た汚れを拭き取ることで仕上がりをキレイにするためです。場合によっては1時間立っても汚れが浮き出てくることもあるので確認しておきましょう。

ワトコオイルを塗装したら乾燥まで24時間以上放置する丸1~2日放置して乾燥させる

ここから完全に乾燥させるため、24時間以上放置し乾燥させます。

今回はブライワックスを重ね塗りするため、本来の工程を省きましたがワトコオイルのみで塗装する場合、公式サイトで塗り方が紹介されています。

ワトコオイルの塗り方

ブライワックスで仕上げ塗装

最後にブライワックスで仕上げ塗装を行います。ブライワックスなどの「造膜系塗料」を塗ることで、木材が守られるだけでなくワトコオイル(ステイン)と合わせると美しい光沢と深みが出ます。

爬虫類の爪跡やひっかき傷・水滴にも多少の耐性出来るのでオススメの組み合わせです。

スチールウールにブライワックスを付けるブライワックス「ジャコビアン」で重ね塗り

まず「スチールウール」でブライワックスをすくい取ります。

布で塗ることも可能ですがブライワックス専用の「スチールウール」を使うことで誰でも失敗なく簡単に塗装出来ます。

ワトコオイルを塗った木材にブライワックスを重ね塗り塗り方のコツ:染み込ませるように山部分で塗る

次にワトコオイルで塗装したパイン集成材にブライワックスで重ね塗りします。

塗り方のコツとして、スチールウールを折りたたみ「山」となった膨らみを使い、木材にすり込むように塗るとキレイに仕上がります。

ブライワックスを乾燥させたら豚毛ブラシでブラッシング仕上げのブラッシング

塗装後15分ほど放置し乾燥させたら仕上げに「豚毛ブラシ」で木目に沿ってブラッシングします。

ブラッシングすることで余分なワックスが取り除かれ、表面が光沢を帯び肌触りもツルツルになります

私は革靴のお手入れ用に余っていた豚毛ブラシを使っていますが問題なく光沢が出ました。

豚毛ブラシが最も推奨される理由は豚毛に「ハリとコシ」があるからです。そのおかげで毛先が木材の凹凸部分までしっかり入り込んでくれます。

ブライワックスの色ムラ最後に色ムラを拭き取る

塗装中も細心の注意をしていましたが木材に色ムラやダマになっている箇所を多数発見。

ブライワックスの色むらをなくす方法ウェスで強く擦るだけで色ムラが無くなる

ブライワックスの色ムラを無くす方法は簡単で、乾いた布を強く擦り付けるだけです。

ブライワックスの色ムラがなくなった状態色ムラがなくなった状態

画像のように乾燥してしまった状態でも、ブライワックスなら簡単に色ムラを拭き取ることが出来ます。

しかし擦り過ぎることで高温の摩擦熱により、ブライワックスの造膜層が剥がれてしまう可能性があるためヤリすぎには注意です。

ワトコオイルにブライワックスを重ね塗りした前と後の比較

ワトコオイルとブライワックスを重ね塗りし比較した色見本0左:ワトコオイル(ミディアムウォルナット)にブライワックス(ジャコビアン)を重ね塗り
右:ワトコオイル(ミディアムウォルナット)のみ

色見本を比較して分かる通りジャコビアンを塗ることで、なんとも言えない深みのある色になりました。あぁ~いっすねぇ~^

この木材を使った自作ケージの中で爬虫類達が生活することを想像するだけでワクワクが止まりませんね。

収納一体型爬虫類ケージを組み立てよう

自作木製ケージに使うすべての木材使用する全ての木材

塗装に1週間以上掛かってしまいましたが、塗装さえ終われば設計図通りに組み立てケージを作るだけの簡単な作業です。

ざっくりとした「収納一体型爬虫類ケージ」の自作手順はこうなります↓

木製ケージの自作手順
  1. ケージ台(収納)の組み立て
  2. 爬虫類ケージ部分の組み立て
    • 天井面の組み立て
    • 側面の組みたて
    • 本体の組み立て
    • ダボでビス(ネジ穴)を隠す
  3. 完成

はぇ~すっごい簡単そう…

ケージ台(収納スペース)

まずはケージの基礎となるケージ台から製作していきます。

ケージ台(収納)の組み立てまずはビスで棚を固定

まずは収納となる板材を固定するため、側面から垂直に長ネジを使いビス留めしていきます。

L字金具を使い収納を補強するL字金具で補強

フトアゴヒゲトカゲの飼育用品やDIY工具を大量に収納するため、大型L字金具で下から補強します。

今回は塗装した色とマッチするようにアンティーク調のL字金具を選んだのもポイントです。

完成したケージ台工事完了です。

棚板がズレたり計算が間違っていたりと色々ありましたが、無事ケージの土台が完成。

想像していた以上に色味が美しく、素晴らしい雰囲気となり大満足。やはりブライワックスの効果が大きかったですね。

土台だけで総重量50kg以上あり、大人二人で4時間以上掛かりました。

木製ケージ本体

次は木製ケージにあたる部分を作っていきます。

木製ケージ本体は以下の3工程に分けて製作していきます。

  1. 天井面(金網)
  2. 側面(サイドガラス&アルミパンチング)
  3. 本体の組み立て

最も難易度が高いケージ台の製作が完了したため、後はケージを作るだけの簡単な作業です。

ケージ天井面(金網)

自作ケージの天井を仮組天井面の作成

まずクランプで固定しながら仮組みします。

自作ケージの天井面の骨組み天井面の骨組み

ビスで固定したら骨組みの完成です。

中央の2本の棒は暖突を設置するための支えとなります。

天井面をL型金具で補強する念の為、金具で補強

さらに天井の金網にはバスキングライトや紫外線ランプを置くため、耐荷重を考慮し金具で補強しておきました。

自作ケージの金網をタッカーで固定タッカーで金網を固定

最後の仕上げに金網を張り、タッカーで固定します。

タッカーは木材にも使える強力なホッチキスであり、DIYの幅が広がるので1つは持っていおきたい工具ですね。

完成した自作ケージの金網天井完成した天井面

タッカーを使ったことにより簡単に金網の固定が出来ました。

設計図の段階では蝶番を使い開閉式にする予定でしたが、スペースの都合上断念。次回爬虫類ケージを作るときに試してみようと思います。

ケージ側面

次に木製ケージの側面を製作します。

アルミパンチング(3mm)とサイドガラス(3mm)をはめ殺し窓にするため、「トリマー」を使い溝切り加工を行います。

木製ケージの自作にオススメのトリマー自作ケージに使うRYOBIのトリマー TRE-60V

トリマーも一つあると面取りや溝切りが出来、DIYの幅が広がる工具の一つです。

スコヤを使いトリマーのビットを調整するスコヤでビットの刃を調整

まずは深さ3mmの溝を掘るため、スコヤを使いストレートビットの長さを調節します。

トリマーによる溝切りが完了したケージ側面の木材溝切り完了(幅3mm×深さ3mm)

初めて使うトリマーでしたがどうにか溝切りを終えました。

しかし木製ケージの自作をする中でダントツで危険な工具なので、しっかりと使い方を学んだ方がよさそうです。

爬虫類ケージの側面に配線穴を開ける配線穴を開ける

仕上げにフォスナービットで配線穴を開けておきます。配線穴があることでコード類をキレイに隠せるためレイアウトがスタイリッシュになりオススメです。

アルミパンチングメタルの加工アルミパンチング(3mm)の加工

次は通気口としてはめ込む「アルミパンチング」をカッターで加工します。

1mmでもズレるとハマらなくなるため、ここは全神経を集中させ加工します。

加工を終えたアルミパンチングメタル加工完了です。

アルミパンチングはカッターで簡単にカットや加工が出来るので通気口として優秀な素材ですね。

自作木製ケージの側面ケージ側面完成!

無事1mmのズレもなく側面が完成しました。

我ながら大満足の完成度。やはりアルミパンチングを採用したことにより木材との調和がとれオシャレな感じなったと思います。

自作木製ケージの側面のガラス高透過ガラスの圧倒的透明度

ケージ部分

次は木製ケージの本体にあたる部位を作っていきます。

側面と天井は完成したため、後は組み立てるだけの簡単な作業です。

自作木製ケージの組み立て(正面)側面と正面の組み立て

まずは側面と正面をフレームでつなぎ組み立てます。これでケージの基礎が出来ました。

爬虫類用自作木製ケージの組み立て(背面)OSB材を使い背面を組み立て

次にOSB材を使い背面を組み立てます。

OSB材を使う理由は「コスト削減」です。背面は擬岩バックボードで見えなくなるため、手抜き出来るところは徹底的に手を抜きます。

爬虫類用自作木製ケージの組み立て(ガラスレール)ガラスレールの取り付け

最後の仕上げにガラスレールを取り付けます。

下段は両面テープ、上段は耐久力を重視し多用途ボンドを使用します。

爬虫類用自作木製ケージの組み立て(金ハタでガラスレールの固定)金ハタでガラスレールを固定

ガラスレールは「金ハタ」を使い固定します。私は2つしか持っていませんが、幅90cmケージを自作する場合3つはあった方がよいです。

爬虫類用自作木製ケージの組み立て(引き戸ガラスの取り付け)フロントガラスの取り付け

レールが接着したらフロントガラスを取り付けます。

今回は「引手加工」と「エッジ加工(角磨き)」したので安全面と機能性が飛躍的に向上しています。

引き戸ガラスを自作する場合、取り外し可能にするため乗り越え高さを必ず計算しましょう。

使用するレールによりますが高さを-6mmすれば丁度いい感じになります。

Youtubeで引き戸ガラスの作り方に関する動画があり、非常に参考になります。

ダボでネジ穴を隠す

最後の仕上げにケージ正面をスタイリッシュにするため、「ダボ」を使いネジ穴を隠します。

市販のダボ埋木と自作ダボ埋木の比較画像市販ダボ木と自作ダボ木の比較(左:市販、右:自作)

画像で比較して分かる通り、市販ダボと「自作ダボ」では見た目に大きな違いが生じます。

そのため共木(同じパイン集成材)からダボ木を自作します。

木埋め錐を使い木栓(ダボ)を自作する埋木錐(8mm)でダボを自作

埋木錐のサイズを選ぶ場合、使用するネジ頭の直径を確認しておきましょう。8mmと10mmを揃えることをオススメします。

自作したダボ木自作したダボ木

共木から自作したダボ木がコチラ(長さ10mm)

このダボを使い木製ケージのネジ穴を埋めスタイリッシュにしています。

ダボ錐でダボ穴を開けるダボ錐でダボ穴を作る

初めに「ダボ錐」を使いダボ穴を開けておきます。

トンカチで自作ダボ木を埋め込むトンカチでダボを埋め込む

次に自作ダボ木をトンカチで埋め込みます。

はみ出たダボ木をノコギリでカットはみ出たダボをノコギリでカット

余分なダボは「アサリ無しノコ」でカッティングします。

アサリのあるノコギリを使った場合、ダボ周辺の木材に傷が入り見栄えが悪くなってしまいます。ダボ埋め専用の「アサリ無しノコ」を用意しましょう。

ノミでダボ木の高さを調節するノミで調節

ノコギリではカットしきれなかったダボの出っ張りは「ノミ」を使い調節しましょう。

仕上げにダボをヤスリ掛け仕上げにヤスリ掛け(番手240)
ダボの表面を塗装最後にダボを塗装

ヤスリを掛けたらブライワックスを綿棒で塗装し、爬虫類ケージの完成です。

完成した爬虫類用自作木製ケージ

組み立てに20時間以上掛かりましたが、無事「爬虫類用自作木製ケージ」の完成!

では完成した爬虫類ケージを見てみましょう。

爬虫類用の自作木製ケージはぇ~すっごいカッコいい

ブライワックスとワトコオイルで塗装したことにより、想像以上に深みのある美しい木製ケージになってくれました。

このアンティーク感がたまらないッ!

爬虫類用の自作木製ケージ遠目から見た場合

画像では伝わりづらいですが、幅1810cm×高さ163cmと超大型爬虫類ケージとなっており、実物は非常に大きいです。

自作木製ケージの収納部分圧倒的、収納量ッ!

これだけ巨大なケージなので収納棚も大きく、今まで収納に困っていた工具や塗装用品、フトアゴヒゲトカゲのグッズやデュビアの餌も全てスッキリ収納出来ました。

まとめ

以上が大型木製ケージの自作でした。

計画から完成まで2週間以上掛かりましたが大変満足いく爬虫類ケージが出来ました。

この自作ケージを使った「ケージレイアウト編」と「擬岩バックボードの自作編」も合わせてご覧ください。

あわせて読みたい
爬虫類用の擬岩バックボードの作り方
【作り方】モルタルで爬虫類の擬岩バックボードを自作しよう!③この記事では爬虫類用の擬岩バックボードの作り方を1から10まで丁寧に解説しています。...
あわせて読みたい
フトアゴヒゲトカゲのケージレイアウト
フトアゴヒゲトカゲのケージレイアウトをバックボードと流木でワイルドに!④擬岩バックボードや流木、天然石を使った誰でも簡単に出来るフトアゴヒゲトカゲのケージレイアウトを紹介!...
今のアナタにおすすめ